赤十字の水上安全法救助員養成講習を受けてみた

川で遊んでいると、普段生活しているよりも死にかけ(死に直面?)の人に会う確率が高い気がする。という事で、応急措置と水上における救助を学んだ方が良いであろうと考え、赤十字が主催する講習を受けてきた。軽い気持ちで申し込んだのだが、なかなかハードな内容だったので、もう二度と受けたくない。

救急法基礎講習

1日目午前は救急法基礎講習の座学と実技を学んだ。自動車学校で習うアレ。もしもし、大丈夫ですか!あなた119番をお願いします!というやつ。AEDの使い方、心肺蘇生などの練習を行う。その流れで試験があり、試験に合格すると晴れて、救急法の資格をもらえる。期限は5年間。

決められた手順、セリフを覚えるのがとても苦手な私には結構しんどかった。ドンドン物覚えが悪くなってきているのを実感。若い子はあっという間に覚えてしまう。そもそも、セリフが固すぎるのがイカン。もっと普段使うような言葉にしてほしいものだ。

人が倒れています!

周囲の確認!ヨシ

全身の確認!大出血等無し!

もしもし!大丈夫ですか!x3回

誰か!来てください。

あなた、119番をお願いします!

あなた、AEDを持ってきてください!

名古屋弁バージョンにアレンジしてみたらどうだろうか?

うわ!人が倒れとるがね!

周囲の確認せな!大出血はなさそうだがね!

もしもし、大丈夫かね!x3

誰か!来てちょーよ。

あんた、119番頼むわ

あんた、AEDをもってきてちょーよ。

頭に入りそうな気がしません?私は普段名古屋弁をしゃべりませんけどね。

泳力の確認

1日目午後は泳力の確認。500Mを泳ぎ方を変えずクロールか平泳ぎ、25M潜水、立ち泳ぎ5分。これができない人は失格とされているが、とりあえずざっくりできれば良いようである。ただし、最終日までにできるようにならないとダメ。プールは深さ2Mあるのでうかうかしているとこっちが要救助者になりそうだ。

水上安全法救助員養成講習Ⅰ

2日目いよいよ、本格的に水上安全法救助員養成講習Ⅰの内容に入る。午前中1時間半程度、まずは座学で基本的な内容を学ぶ。そしてプールへ移動。飛び込みの練習、横泳ぎの練習。飛び込みは要救助者から目を離さない為に、飛び込んだ拍子に顔を水に付けない事が重要。

逆あおりという泳法で横に進む泳ぎ方が、めちゃめちゃしんどい。初めてやるので、足がつりそうである。そもそも私は何故こんなことをやっているのだろうか?もはや目的すらも見失う。

昼食後また座学。程よく疲れた体と満腹感で眠けが襲ってくる時間帯なのだが、講師の方の話が面白く、意外と無事切り抜けた。

再度プールに移動し、溺者に抱き付かれた場合の回避行動を練習する。バディに前から後ろから抱き付かれる。私のバディは消防士。ムキムキの体に抱き付くと、恥ずかしそうにはにかんでいる。そして筋肉がつきすぎていて水に浮きにくいらしく、引っ張るのが大変である。

合気道の型のように、相手の下の腕を逆の手でつかみ、反対の手で相手の肘を上へ押し上げドウノコウノ。分けが分からん。水中でやるので完全にパニックである。消防士はそういうのを簡単に覚えてしまい、私は何時までたっても覚えられないので、申し訳ない気持ちでいっぱいである。

相手のあごをつかみ肘あたりでホールドし引っ張る練習。男のあご、ジョロジョリして気持ちが悪い。

3日目 山場

朝応急手当を実技、学科で学び、プールへ。本日は浅いプールで脊椎損傷した人のレスキュー訓練。飛び込みで首を損傷したという想定。首根っこを捕まえて、動かないように固定し人を仰向けにくるんと回す。川ではまあ発生しないだろうけど、もはや目的がよくわからなくなっている私は最終日の試験に向けて一生懸命練習する。久しぶりの足がつくプール。楽である。

昼食後は学科。眠い時間だが、最終日の学科で出題されるポイントを重点的に学ぶ。ここは覚えた方が良いよという場所をグリグリマークする。最近こういう授業を受けていないので、頭がついていかない。集中力が持たない。

総合演習

午後、 再度プールへ移動。 リングブイやスローロープなど道具を使用しレスキューする練習。スローロープは私が一番詳しいはずだ。あんまり投げたことは無いが、少なくともマイロープを持っているわけですし。

これまで覚えた技術をフル活用し、実際におぼれた人をどうレスキューするかをグループに分けて演習を行う。溺れている教官を全員でレスキューする。水に飛び込むのは最後の手段と散々ならったので、みんなプールサイドでやんやヤンヤとやるがなかなかレスキュー出来ない。

本日も終了前に安定の立ち泳ぎ5分。きつい。へとへとになって家に帰って眠い目をこすりながら、学科試験の勉強をする。もうなんでこれ受けてるんだろう?凝り性の私は、ここは覚えろと言われたところ以外もついでに覚える。

4日目最終日

午前中は学科試験。80点以上が合格ライン。サクサクと問題を解いていく。昨日ちゃんと勉強したので、あっという間に解き終わり、2~3問迷ったのあったが、それらが間違っていても80点は堅いだろうと鼻歌交じり。後から若いおねぇちゃんと答え合わせなんぞをしながら雑談。

水泳の特性全部かけた?私、アレとアレの2つしか書けなかった~という。

水泳の特性を3つ書けという問題。1個5点の高配当。

アレ…水泳の特性?私、自信満々に水中運動の有効性を3つ書いてしまったような気がする。というか間違いなく書いた。

無駄に余計な事まで覚えてしまって、違うこと書いてしまった!!いきなり15点マイナス。ちょっとヤバくない?午後からの実技試験やる気を失う。

いや、良いのだ。そもそも私は試験があることすら知らず、講習会のつもりで受けているのだ。落ちたっていいじゃないか…。

14時頃までプールで総合練習時間。バディと苦手分野の練習をする。

試験開始

試験は各実技前に手を挙げ、大きな声で〇組!1バディ、前列、名前!と言った後にスタート。宝塚の試験みたいだ。

試験の項目は、以下

チューブを使い、飛び込みから、レスキュー。溺者をチューブに載せて引っ張る。これは比較的楽。

溺者の抱き付かれた!溺者を振りほどく技術。これの動きが全く覚えられず、またか、と溜息をつき渋る嫁さんを相手に毎日家で練習したので完璧。

溺者を発見!泳いでいき、ショルダーバックを抱えるように溺者を脇に抱えて引っ張るやつ。逆あおりで泳がなければいけないのだが、ウッカリ忘れる。あ!しまった!やっちまったなぁとブツブツ言いながら泳いでいたら、笑えてきた。不真面目だと怒られそうである。

溺者を発見!泳いでいき、後ろからわきの下に手を入れ抱きかかえて引っ張るやつ。これ、両わきの下から手突っ込んで手でいつもバディーのおっぱい辺りを触ってしまい、教官からおっぱいじゃなくて肩ををしっかりホールドする!と怒られるやつ。バディはホホを染めている。

そして500M連続泳ぎ、スカーリング、潜水25m、立ち泳ぎ5分とすべての項目を終え終了。結果は郵送で送られてくるそうだ。大変しんどかった。

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