週末に板取川ダウンリバーを企画している水曜日、九州沖で発生した低気圧が突如台風に代わり中部地方は木曜日に通過。それに伴い、天気は総崩れ。一週間すべて雨という最悪の予報。今回は関東組の参加を予定しているので、板取キャンプ場のバンガローを手配している。台風で悪天で中止になると困るなぁ。
板取川は濁らない。
台風は予定通り木曜日夜のうちに通過。板取川の水位は-100センチからあっという間に±0程度まで上昇。金曜日も雨予報、これ大丈夫か…?参加者Sさんが濁流は怖いなんて弱気な発言をするので、板取川は濁流にならないから大丈夫!と言っておく。基本的に私に何を聞いても大丈夫しか言わないのだから、聞くだけ無駄なのである。金曜日になると朝には雨も上がり、水位も下がり始める。上がるのも一気なら下がるのもあっという間。-50センチ程度まで下がりちょうどよい。
板取川初日
金曜日の夜も雨が降り、水位が上昇するも朝には雨も上がり当日の水位は-65センチ程。パックラフトで下るには悪くない水位である。10時に美濃インター前のスーパーオークワで買い出しをし、モネの池をチラ見し、アジサイセクションを上から眺めて縮み上がり、板取キャンプ場に到着するお決まりのコース。初日は板取川に軽く触れる旅、疲れを残さない程度に軽く下る予定。板取キャンプ場から板取温泉まで。因みに、なんと今回もアクションカメラのマイクロSDを忘れてしまい、危うく動画が取れない所を、コンビニエンスストアの店員が有料で譲ってくれたのでギリギリセーフである。
奇跡の川、板取川
準備をしていると雨が降り出す。雨の中下るのはテンションが下がるなぁ。回送の車を温泉に置き、キャンプ場に戻る。スタートする頃になると雨が上がってきた。日頃の行いが良いからね。天気がぐずついているので最高に綺麗な板取川を味わってもらうことはできないと思っていたが、水はとてもきれい。信じられない川である。いったいどういうわけでこんなに水がきれいなんでしょうか。クレーマーのおばちゃんやら、モンスターペアレンツやらからどうしてくれるのかと言われても仕方がないのである。
ヒラヒラ系でテクニカル
板取川は基本的には岩がらみの瀬の連続で、右へ左へよけながら漕ぎ進必要がある為、ある程度のテクニックが必要。ここで練習していると、艇のコントロールがうまくなってくる。スタート直後から瀬の連続で、とても面白い。私はスパルタなのでちょっとやそっとじゃ休ませてあげない。さぁサクサク行きましょう!チャゲさんがいつものように大丈夫かなぁと言っているので、大丈夫、大丈夫と答えておく。私に聞いても大丈夫しか答えが返ってこないのである。
このセクションはことあるごとに大小の瀬が迫ってきて飽きない。特に大きな瀬が4か所あり、1か所目と2か所目は大きなドロップ、3か所目は川幅が狭まり瀬が高くなる、4か所目は以前連れて行ったスミーさんが死にかけたので、スミーの瀬と呼んでいる。1か所目の瀬でSさんが岩からダイブ、バランスを大きく崩すも持ち堪える。やるなぁと思っていたら沈。私の感心を返してもらいたいものだ。
コンビ結成
3か所目の大きな瀬を一応スカウティングしておこうと陸に上がってみてみると、水量が増えている為、落ち込みも少なくそこまで心配するような瀬ではなくなっている。私は大丈夫、大丈夫というが、チャゲさんとSさんはよほど私の言うことが信用が出来ないのか、2人でココをこう行って、こう行ってと相談している。まっすぐ行けばいいから問題ない、大丈夫とパックラフトに乗り込み、行こうとすると2人まだ心配そうな顔してうーん、うーんと言っている。弱チャゲさんは何やら悲し気な顔で瀬を眺めている。弱腰コンビの結成の瞬間である。弱チャゲさんの相方と言ば、弱飛鳥でしょうね。暫くはこっそりヨワスカさんだな。4か所目のスミーの瀬で弱チャゲさんが沈。最後の瀬できっちり沈をするところが相方思いである。
さて、ゴールを温泉で体を温め、キャンプ場にもどる。川から上がってすっかり元気になったチャゲ&飛鳥は美濃市までパドルを取りに行く。実は昨年10月に長良川のザンゲの瀬で弱チャゲさんは壮大な沈をし失ったパドルが5月に発見され、美濃市在住の方が預かってくれていたのである。5月に私も長良川で必死にパドルをさがしたのですが、とうとう発見できなかったパドルである。私がどれだけ必死にパドルを探したか過去のブログを見ていただき感謝してほしいものだ。詳しくは長良川で大集結もみてね。
我々のキャンプメシにうらやましがると良いのだ
今回はわれらの料理番長、真強さんがいるので食べ物が尽きない。Aさんの焚火スキルがすげーので、ほっとくと火をつけて準備万端にしておいてくれる。ガムテープを着火剤代わりに火つけちゃうとか驚き。吉野川の小歩危でパックラフトでもいけっるっしょ!と上から発言をしていたので、こっそり上からさんと呼んでいたが、今回は焚火人Aさんとお呼びしよう。番長が料理作ってくれるし、焚火人が火起こしたり炭くべたりしてくれるので私はビールでも飲んで口開けて待ってようと思う。食べる係と飲む係はお任せいただきたい。
ビールが3本程開いたところで、チャゲ&飛鳥が返ってきました。このころからシトシトと雨が降り始める。明日もっと水位が上がるとイイネ!板取川はどんだけ降っても濁流にはならんのです!奇跡の川なんです!などと話をする。ヨワスカさんは酔スカさんになって先にダウン。私は立ったまま意識を失いかける。
迷言!板取川は濁らない
夜中に雨音がかなりひどくなる。川の音もごーごーと鳴っている。バンガロー借りておいて本当に良かった。雨の中テント泊はやりたくない。2日目の予定は朝から昨日と同じコース+さらに下流まで漕ぐ予定。朝起きて水位をチェックするとなんと+65センチ。昨日より1メートル上がっている。こりゃすごい。外に出て川を見てみるとこんな感じに…
昨日、あれだけ自信満々に板取川は濁流にならないと言っていたのは壮大なフラグだったようで、見事な濁流である。うむ~、これはいかがなものか。サラリーマン転覆隊なら、「隊長!これ行くんですか!濁流ですよ!」「ムムム!ばかもん!ここまで来たら行くしかないのだ!」「ひえ~」「鬼~」などと言ってこのコーヒー牛乳色の川に突撃し見事な轟沈を披露してくれるに違いないが、私は何時も大丈夫しか言わない事に皆さん勘づき始め、皆さん冷静に分析した結果、沈したら死ぬ危険がありそうなので、中止ムードである。あまりの濁流で面白いので、川の近くまで降りてみた。濡れた石でキレッキレの転倒をし、腕を擦りむき腰を強打。チラッと上を見ると誰も見ていない。しめしめ。あー恥ずかしい。
ユーコン氏のかんむぎプロジェクトを見に行く
川下りモードではなくなってしまったので、ユーコンカワイ氏のカンムギプロジェクト神崎川を見に行くことにする。岐阜県山県市(やまがたし)の神崎川・武儀川を中心に「川遊びの聖地を作る」プロジェクト。ユーコンカワイ氏によると神崎川のスタート地点は廃校舎を利用した農家レストラン「おんせぇよぉ~」付近から。ついでにレストランで昼食をとる。月曜日から金曜日まで休みのようで、たまたま日曜日に来たので開いていた。私はたまたま、月曜日から金曜日まで仕事なので、このレストランとは相性が良いようだ。
昼食を食べ、神崎川のスタート、ゴールも調査完了。スタート地点まで降りてみると濁流ではあるが、遊べないことはない、いやむしろ面白そうな川である。これはちょっと行ってみようかと思ったが、河原まで着いてきたのは真強さんと焚火人の二人だけ。弱腰コンビは川辺に降りてきていないじゃないか。なんということでしょう。きっと上で「はぁ」とか「ふぅ」とか「う~ん」とか言っているに違いない。
大丈夫、大丈夫、いけますよと言ってみるがどうやら、私の大丈夫という言葉は聞くのをやめたようである。まあ皆さんつかれているので仕方がない、今回は諦めて、次回また来ようかな。帰り途中に、パドルを拾ってくれて親切なお姉さまに挨拶をして帰路につきました。そういえば足が血まみれになっていたのでびっくりした。ヒルに血を吸われていたようだ。お姉さんに忘れ物無いようにね~と言われて帰ってきたが、ヒルの本体が見当たらないので、忘れてきていたら申し訳ない。預かってもらって今度取りに行こうと思う。