パックマンさんから飛水峡のリベンジがしたいとお誘いがあり、パックマンさん、ザク上さん、つっちーの4人で飛水峡ダウンリバーの計画を立てる。川下り前々日、高天ヶ原登山からの帰宅途中、飛水峡近くを通ったので、核心部を下見の為に立ち寄ってみると飛水峡、絶賛増水中である。
前回ずいぶんやられた時の水位よりも多い、白川口1M越えである。大変リスキーなのでせめて後20㎝は下がるのを条件にした。
川下り前日、まだ水位は90㎝を越えており、パックマンさんから板取川の上流、川浦渓谷に変更しませんか?という提案が。川浦渓谷は以前、上からのぞいてあまりのヤバさにおののき、ここは川下りするとこじゃないな。と撤退した記憶があるが、行ってみたら意外と楽勝なのだろうか。パックマンさんは経験有りとの事。ただし、カヤックだとポーテージできないので、パックラフトで来るようにとの事。
それなら久しぶりにパックラフトで行ってみようじゃないの。まっとれよ川浦渓谷。川浦渓谷の橋の上から数十メートル下を流れる川を眺める。まさに絶壁の中を流れる急流。丁度核心部が見える。どう考えても行けそうもない。もうリタイヤしようかと思っていると、どうやら核心はポーテージ前提だそう。橋の反対側を見てもそこそこの瀬が連続して見える。
パックマンさん曰く、ずっとあれくらいの瀬が続くから、ここに来る頃にはこれくらいの瀬慣れちゃってますよ。スタートするとすぐに連続して瀬が現れる。要所要所でスカウティングしながらジワジワと攻め進める。
何せ谷の中なので怪我しても助は来ない。かなりリスキーな川である為、慎重に慎重に進む。
それにしても水質は最高で、癒しの川という側面も見せてくれる。これだけ綺麗な水なら飲んでも多少おなか壊すくらいで済むかもしれん。
船は珍しく全員アルパカ。私以外の3名は皆、セルフベイラー。私だけホワイトウォーターデッキ。最近の流行はセルフベイラーなんでしょうかね。スカウティング後のセッティングに一人もたつく。久しぶりのパックラフトは不安である。カヤックのスピードなら漕ぎきれそうと思っても、パックラフトだとどうだろう?感覚がつかめず序盤てこずるが、何とか慣れてきて快適になってくる。よくできた乗り物である。
中盤に差し掛かった頃だろうか、3段構成の瀬があり3段目に倒木が引っかかっていた。引っかかると死ぬやつである。当然ポーテージかと思いさっさと進もうと鼻歌歌っていると、皆さん何やらルートを検討している。2段は漕いで、倒木前でポーテージするそう。きっかり遊ばないと気が済まない人たちだ。私は1段目からポーテージする気満々だったのに。エディに入りきれず3段目に突入してしまったらどうしてくれるんだ!
この短い距離をさんざん時間かけて下り、漸く本日の核心部前に到着する。ここに来る頃には慣れてへっちゃらとか言っていた瀬である。今になってもしっかり激しい瀬じゃないか。ここで流されると、そのまま核心に突っ込みそうで不安がよぎる。
ザク村さんはポーテージするが川に下りられる場所が無い。岩の上から反対岸のエディにダイブ。船はロープで渡した。私は瀬の終わりに小さなエディを見つけて何とか船に飛び乗った。
パックマンさんとつっちーは瀬を下った。見た目より大したことなかったようだ。慣れてへっちゃらだったのだろう。いよいよ核心部である。ドンドンと大きく落ち込み直角に左カーブ、すぐに右カーブのややこしいそうな瀬である。
ここはもう初めからポーテージありきなので、10mの岩をよじ登り、船にロープをかけ引っ張り上げる。
岩がツルツル滑り滑落しそうである。登り切った岩の上でつっちーは2度ほど転んでいた。危ない。登り終わると、今度は下る必要がある。有難いことに、沢登りの人が撃ち込んだのであろう鉄の杭が残っていたので、ロープを伝ってある程度下まで降りられた。
最後は船を抱えて川へダイブし、上陸するところも無いので再乗艇をした。岩をよじ登っている光景を橋の上から見ていた観光客たちは、手に汗握ったに違いない。そして警察か消防へ連絡しているおせっかい者がいるかもしれないので、さっさと川下りを終了させなければならない!!
ここまででかなり疲労困憊である。もうこの先は消化試合だといいと思ったのだが、どうやらこの先3m程の滝落ちがあるそうで、飽きさせない川である。