金曜日に土日の予定を入れていない事に気が付く。ヤバいぞ、このままだと、部屋の片づけして、芝刈りして、洗濯して、桃買ってきて、ももから男の子が出てきたりとかしてもろもろ大変なことになってしまう。川はもう手遅れなので、山に行こうかと思う。南アルプスにするか、中央アルプスにするか、北アルプスまで行くのは正直ちょっと面倒。何も準備していないし、困った。台風も発生しているので、山の天気も不安定でとても困った。困っていると、山の天気が不安定な為、山計画を断念した真強さんが、日曜日に川に行かないかという。焚火名人でもあり、忘れ物名人でもある上カラさん、4日連続で川遊びをする強気な男、チャゲさんこと強殿さん参加表明。それぞれが行きやすい場所で考えると、静岡辺りが適当か!
静岡の急流と言えば富士川である。じゃあ富士川にしようとサクサク決定。場所と時間が決まったら、内容は誰か調べてくれるでしょう。誰かが調べた案に、よし!そうしよう!という係になろうと決め、私はぐうたらして過ごすことにする。日曜日に川へ行くことが決まったので、土曜日は芝刈りをし、洗濯をして、買い物に行く。桃を買うのはやめといた。午後から久しぶりにジムへいきかなり気合を入れて筋トレをする。最近、人のヒラメ筋(ふくらはぎ)がやたら気になる。かっこいいヒラメ筋をしている人を見ると感心する。どうやって鍛えてるんだろう。ジムであんまりジロジロ見てるとその気があるのかと思われてはいけないので、適当なところでヒラメの生態観察は止めておく。
富士川まで名古屋から2時間半程度で到着。日帰りには適度な距離だろう。日本3大急流と言われていたのは過去の話で、今はダムがあるので、そこまでの急流ではないのかもしれないが、最大の瀬、釜口の瀬は動画で見てもなかなか迫力がありそう。今回は、十島から 蓬来橋までを下る。ゴールの蓬来橋付近ではSUPの人もたくさんいた。
ラフティングのゴールにもなっているらしい。朝から、家を出ただの、電車に乗り遅れただの、着いただのとLINEがピコンピコンなっているが、一人無反応な者がいる。既読にもならない。強殿さんである。これはLINEにも反応できない位、夢中で運転中か完全に寝坊して夢中にいるかどっちでしょう。まあ、寝ているものは仕方がないので、強殿さんを置いてスタートする事にする。
丁度スタートしようとしている所で、ようやく夢の世界から帰還したようで、今から出ると連絡がきた。夢の中で川でも下ってたんですかね。ゴールするまで起きられない悪夢の激流ダウンリバー3部作!とか。ゴールで待ってて撮影係をしてくれるそうなので、橋の上からすごい写真を撮ってくれるの違いない。
ダムの放水をするので、川から離れてくださいと警報が鳴っている。この手の警報は前回和知野川で経験済みである。多少放水したところで、川の水がいきなり増えるわけではないので、おそらく大丈夫でしょう。今日の水位は -5.0で渇水ですし。
川に入ると、水がぬるい。上流のダムにたまった水を流しているからだろうか?水も少なめなので、泥臭い匂いもする。茶色い泡が浮いている。汚い川はテンションが下がるなぁ。最初は暫くトロ場が続く。前回の飛水峡で再乗艇の重要性を再認識した為、トロ場は再乗艇の練習をしながらと決めていたが、あまり入りたくない感じで躊躇する。ちょっと臭いのを我慢して、水に飛び込んでみる。水がぬるいので、温水プールみたいだ。温水プールと思うとだんだん楽しくなってきた。
十島の瀬
轟音が聞こえてくる。どうやら瀬があるようだ。初めての川なので、少しスカウティングをする。正面の大岩にぶつかり無理やり右に曲がったあと、右岸のテトラに水が直撃、そこからまた無理やりに左に曲がるような変わった流れ。正面の大岩がこのヘンテコな流れを作り出している。上カラさんは迷わず突っ込む。さすが怖いもの知らずの上カラさんだ。
3人とも無事クリア。真強さんと私は油断してスプレースカート(船のハッチ蓋みたいなもの)を付けずに瀬に入ったので、水がかなり入った。スプレー無しで瀬に入ると妙にソワソワする。なんかこうスプレーにはこれから瀬に入るんだぞという引き締め効果があるに違いない。
小さな瀬はいくつかあるが、基本的にはトロ場が続く。飽きちゃうので、後ろ漕ぎしてみたり、再乗艇の練習してみたりしながら、緊張感無く下っていく。昼食を適当にとり、再び再乗艇の練習をしていると、忘れ物名人で焚火名人の上カラさんが、PFDのポッケに突っ込んでいたスマホを落としてしまう。吉野川でも落としていたので、今年2度目の水没である。スマホ水没名人の称号も加わり、忘れ物名人で焚火名人でスマホ水没名人の上カラさんである。
釜口の瀬
いよいよ富士川最大の瀬である釜口の瀬が近づいてくると、業者のラフティング他、浮き輪みたいのに座って下るやつ、ダッキーなど多数出ている。ラフトボートに先に行ってもらい、スカウティングをする。業者が下流にいるといざというとき、レスキューしてもらえるので安心。
釜口の瀬、右と左から落ちていて、左の流れが右の流れに被さって落ちている。左右の流れが落ちたところでぶつかりホールを作っている。そしてそのまま、2段目の落ち込みがある。被さっている上の流れを行くのが正解なんだろうけれども、2段目の事を考えると右の流れ右岸ギリギリを滑り降りるとエディ(川の安全地帯)があるので、あえて右から行き一度エディに入るのもありか?
ちょっと迷いながら、直前で上から見て決める位の気持ちで、瀬に入っていくと、思ったより左に引っ張られたので左ルートで行くことにする。結果としては、左ルートが正解だったようで、ホールに捕まることもなく、すんなり下りることができた。真強さんもクリア。忘れ物名人で焚火名人でスマホ水没名人の上カラさんは一段目で右寄りルートを取り、ボトムフローから行く。
蛇の瀬
釜口の瀬を超えると後は完全に消化試合となり、トロ場が続く。沢山漕ぐので、良い筋トレになる。ドラゴンの瀬だのなんだのと大層な名前が付いている瀬もあるのだが、真強さんはこれ何て瀬でしたっけ?蛇の瀬でしたっけ?などと言っている。ドラゴンから蛇に格下げである。ラフティングのお兄ちゃんが、今日は水少ないから。いつもの釜口はもっと凄いと言っていたので、蛇の瀬も水が多くなるとドラゴンになるのだろう。
そういえば、強殿さんはどうなったんだろうか?釜口の瀬で、「ん~」、とか「ふー」とか言って困った顔をしている弱殿さんを見るのが楽しみだったのに、どこ行っちゃったんだろう。もう着いたかなぁと思っていると、忘れ物したから取りに帰ると連絡がある。東京から静岡まできて、忘れ物取りに帰るとは剛の者だ!お盆シーズンの交通渋滞の原因に一役買っている。
富士川、なかなか面白い川だった。激流ジャンキーとしては、次回は釜口の瀬を周回するという遊びをしてもいいかも。