ボートの試合という障害
マーボーさんから週末の日曜日に北山川下りのお誘いを受けた。今年は北山川に縁が無く、今回3度目の正直。にもかかわらず残念な事に、日曜日はデ・レーケ記念交流レガッタにエントリーしており、3度目も行けそうもない。しかも、北山川は9月末の筏下り終了と共に、シーズン終了だそうで、来年までお預けである。真強さんと忘れ物名人でスマホ水没名人の上カラさんは参戦すると言っている。ずるい。私も行きたい。悔しいので、台風でも来て昨年のようにボートの大会中止にならんかしらと、台風祈願をしていた所、私の願いが通じたようで、台風のたまご、熱帯低気圧が発生。もう一息である。神様ボートの大会は中止、北山川下りは決行というプランでお願いします!果たして台風のたまごは翌日には大型台風15号に成長、名古屋をかすめて関東に抜けていく台風になりそう。
金曜日、私の思惑通りボートの大会中止の連絡が入った。なんだか怖いくらいに思い通りだ。もしかしたら、私天気の子かもしれん。ふふふ。笑みがこぼれる。
ボートのメンバーはみんな、文句たらたらである。昨年も中止になり、参加費の返金もなかったので、流石に2年連続はないだろうと。ボートは団体競技ですし、みんなで息を併せて漕ぐスポーツなので、私も一緒になって、そうだそうだ!金返せ!と言ってみたが、内心はシメシメである。そんな事がばれたら、チームワークにヒビが入るかもしれないので、この記事だけは絶対に読まないようによく言い聞かせておこうと思う。真強さんは、台風来て北山川が中止になったらどうしようと思っていたのに、私がボートは中止になっても北山川は中止になると微塵も思ってない事が驚愕と言っていた。そう言われてみるとそうだ。天気の子だから仕方があるまい。
名人は前日新潟でサニーエモーションの信越ツアーに参加、ツアー終了後、長野に移動し真強さんと合流、真強カーで名古屋まで来て、私の車に集約。1台で和歌山に向かう。当日名古屋の集合時間は5時なのに、楽しみすぎて3時に目が覚めてしまう。寝不足だ。地図を見ていると和歌山は飛び地があり、まさに北山川はその飛び地にある。県に飛び地ってどういう事?
北山川は筏下りの為に放水している為、4月から9月末までの間しか、楽しめないそうだ。私も偶然その期間は川下りのシーズンなので、北山川とは気が合いそうだ。本日の放水量52トンだそうで多めという事らしい。北山川の折角来たんだからと、おもてなしの心が素晴らしい。
09:30に道の駅おくとろに集合、本日はパックラフト5名、カヤック8名の13名が参加。これだけいると心強い。フリップし放題だ!因みに、ここら辺の名産ジャバラという柑橘系の果物は花粉症に効くらしい。
神護の瀬
今月は毎週ボートの練習があり、ほとんど川を下っていないので、若干不安。しかも、スタート直後に神護の瀬という大きな瀬があり、ドキドキ、ワクワク。事前に動画で予習していたので、この瀬のコース取りはしっかり頭に入っている。動画ではパックラフトがペロンペロンとフリップしていくので私のパックラフトもペロンとされちゃうかもしれん。いやらしい川である。上の瀬でフリップすると下の瀬を泳いで下ることになる。今日は暑いので、それも悪くないな、何て思いながら瀬に突入。感覚を確かめながら、慎重に下る。
上の段も下の段も無事クリア。パワーあるが、先月の飛水峡と比べると、何ともならないという程ではない。希望が湧いてきた。
ナイアガラ
いろいろなところから水が入り込んでいる上、下から見ると落差がすごい。ど真ん中を突っ込む。左から入り込んだやつにやられそうになるが持ちこたえる。波がでかくて爽快。
カヤックが欲しい
大きな瀬を越えたあたりのちょっとした瀬で、カヤックのメンバーはネチネチ遊びを始める。私も、負けじとネチネチ遊びをしていたら、真強さんが流されてきた。どうやら、ちょろっとした瀬でフリップしたようだ。油断ですな。北山川は瀬が終わるとトロ場があるので、最悪流されてもトロ場で止まる。こういう川は安心感がある。カヤックはロールができれば、リカバリーできるが、パックラフトはロールができないので、困る。再乗艇も面倒くさいので、できればフリップしたくないのだ。だけど、きわどい所をガツンガツン攻めた方が上達が早いと思う。フリップ⇒再乗艇は面倒⇒カヤックが欲しい。というロジックにハマりつつある。
昼食の時間にちょっとカヤックを貸してもらい乗ってみる。バランスが全然違う!こんなに不安定な乗り物で、川下るとか面白すぎる。最近カヤックが欲しい病に侵されているが、病気が悪化してしまった。もはやつける薬はない、不治の病である。これ以上症状の悪化を防ぐためには、私にカヤックを与えるしかないのである。問題は、カヤックを与えると、今度は川に行きたい病が更に悪化するかもしれないという事だ。
下滝
下段右岸の岩と中央の岩の間、強烈なバックウォッシュになっていて、戻されるらしい。一段目はど真ん中のストレートな流れに乗って、右岸側へより、大岩の間のバックウォッシュをうまいこと避けて通過するルート。左岸に寄るチキンルートもある。一段目のルート、左側が落ち込みになっているのに直前に気が付き慌てて軌道修正。一瞬やられそうになるが何とか持ちこたえる。スカウティングしてもどこを通るべきかすぐ忘れてしまうのは困ったものだ。流れが速く、気が付くと下段バックウォッシュ直前。ここは冷静に左によりうまく避けられた。
下流のエディで待っていると、上流からパックラフトが流されてきた。ちょい悪おじさんのセルフベイラーだ。艇は流れてきたが、ちょい悪おじさんが流れてこない。どこ行ったんだろうか?忘れ物でも取りに行ったんだろうか?心配なので上流へ漕ぎあがると、ちょい悪おじさんが右岸を歩いていたので一安心。何か楽しいことしていたに違いない。例えば川を泳いだりとか。
小和田の瀬
上流から見ると瀬があるように見えない。なんでスカウティングしてるんだろうという瀬であるが、右岸の饅頭のような岩の右横にある槍ヶ岳みたいな岩がアンダーカットらしいので、饅頭左を通過しなければならない。そうかといって左に寄りすぎると、蛸壺ホールに捕まり、艇が垂直に立つらしい。正しいルートでも相当な落ち込みからの大波をくらう面白すぎる瀬。落ち込んだ後、大波をもろに顔にくらい、鼻に水が入った。ツーンとする。爽快な瀬だ。鼻の洗浄にはもってこいである。
恐妻家Dさんここでやられて流されていた。恐妻家Dさんは直前に急遽参加を表明、どうやら川は一か月に1回までと奥さんに言われているそうで、今回奥さんに言いだすタイミングを見計らっていたそうだ。先月の飛水峡以来の川だそう。みんな、苦労してますね~。
油断大敵である
ここまで、フリップもせずすんなり来れたので、鼻高々である。もうここまで来たら、北山川クリアしたも同然だ。マーボーさんが、エディーキャッチの練習ができるいい場所があるというので、エディーキャッチをする。ギリギリ入れたがストリームインするときにやっちまった!!ペロンとフリップしてしまった。いやらしい川である。今日は沈無しで行けると思ったのに!川にパワーがあると簡単に持っていかれるね。
いろいろ名人上カラさんも流されてきた。どこでやられたんだろうか。残念ながらパックラフト組はこれで全員沈。ちょい悪おじさんが宿題の残した~と言っていたので、我々全員、来年も北山川に宿題を提出しに来なければなりませんな。
ここから、最後までトロ場が続く。渓谷の景観が素晴らしい。観光船も出ているので景色に見とれてひかれないように。川からの景色は、川下りの特権だ。みんなこんな景色そう簡単に見られないと思うと可哀そうだと思っていたが、観光船に乗れば解決してしまう事に気が付く。でも、そうじゃないんだ!自分で下るのは違うんだ!
北山川、期待通り楽しかった。最近ビックウォーターの魅力にハマりつつある。夜、興奮しすぎて全然寝付けず大変寝不足である。